シンプルな形だからこそ 素材の魅力をダイレクトに味わえる「かたちのチカラ」企画展 ~根津美術館~

素晴らしいお庭と興味深い展示で いつの季節に伺っても楽しめる根津美術館。晴天の本日は 今月末まで開催されています「素材で魅せる かたちのチカラ」展に行ってまいりました。

3つの切り口に分けて展示されており、まず「極まるかたち」として中国・宋元の時代(日本の平安鎌倉時代)の輪花椀 輪花皿 輪花盆・・と 口造りがなんとも可愛らしい漆器と磁器が、それぞれの素材で魅せてくれます。

日本の「用いるかたち」として 鎌倉・室町時代 日本中世の朱漆器を中心に 上塗りの朱が擦れ、中塗りの黒がのぞき 寺社で日常的に使われていたと思われる 湯桶や飯器、瓶子や杓子・・を、そして「挑むかたち」として 桃山江戸時代の千利休のわび茶に調和するものとして簡素な棗、水指、花入れなど茶の湯のうつわが展示されていました。

私の毎回楽しみにしている2階の展示室6では、趣向をこらした「茶道具取り合わせ」が楽します。今回は「仲春の茶事」として、麗らかな春の茶席にふさわしい茶道具の取り合わせを楽しめました。特に釣り釜の雲竜釜、古田織部作の茶杓、織田道八作の茶杓と肥前の色絵桜花文水指が心に留まりました・・。シンプルな形だからこそ 素材の魅力をダイレクトに味わえる大変楽しい企画展でした。

私の根津美術館の巡り方は、まず初めに展示品をすべて見てから、庭園を散歩しNEZU CAFEでパワーチャージ。美味しいものを頂きながら、出品目録によく目を通し、作品を思い出します。そしてCAFEで休憩をした後 もう一度ゆっくと巡ります。最低二度は観ると頭に残ってくれます。来月からは毎年恒例の燕子花図屏風の特別展が開催されますね。「立夏の茶事 初風炉」の取り合わせも始まります。こちらも合わせて楽しみです。皆さんもぜひ足を運んでみてください。

それではまた、ごきげんよう^^

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