利休居士の遺徳をしのぶ利休忌 御茶湯(おちゃとう)

3月は利休忌の月です。利休の祥月命日は旧暦で2月28日となりますが 新暦に換算しますと3月か4月になります。 表千家家元では、ひと月送りにして 新暦の3月27日に利休忌の行事が催されています。利休忌というのは、利休の流れを汲む門弟たちが一堂に集り利休の画像などをかけ、先ず茶湯をして利休に茶を供え、一同で薄茶をいただき、利休の遺徳をしのぶ行事のことです。

稽古場では毎年3月末の稽古で、千利休が自刃する際にしたためた辞世の偈の一部が書かれてた掛け軸を掛け、利休を偲びお茶とお花をお供えしています。

人生七十 力囲希咄 (じんせいしちじゅう りきいきとつ)
吾這寶剣 祖佛共殺 (わがこのほうけん そぶつともにころす)

人生ここに七十年 えい!やぁ!とう!(←力囲希咄:気合の掛け声だそうです)
我がこの宝剣で、祖仏も我も共に殺してしまえ、断ち切ろうぞ。

お軸の続きの句はこちらです。
提ル我得具足の一ッ太刀 (ひっさぐる わがえぐそくの ひとったち)
今此時ぞ天に抛     (いまこのときぞてんになげうつ)

私はみずから得具足(上手に使いこなせる武器) 刀を引っさげてけ
まさに我が身を天に抛つのだ。

何故切腹を命ぜられたのかは様々な説がありますが、自刃に臨み その切迫した境涯と気迫を込めた遺偈(ゆいげ)です。歴代の宗匠は、この遺偈を追慕し、利休の茶の湯を今日に伝えて来られています。

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