江之浦測候所とStone Age Café|杉本博司が描く自然と光の調和|小田原のアート旅

相模湾を望む江之浦測候所の光学硝子舞台。太陽光を受けて輝くガラスの床が幻想的。

小田原の高台に広がるこの場所は、
写真家・杉本博司氏が「光と時間」をテーマに創り上げた芸術建築です。

訪れた日は雲ひとつない青空。
みかん畑を抜ける風が心地よく、
眼下の相模湾には冬の陽光がきらきらと反射していました。

海を見下ろすカフェでひと息つくと、
光の粒が波の上で踊り、
その美しさに――いま思い出しても胸が熱くなります。

江之浦測候所の「Stone Age Café」入口。周囲にはみかんの木が実り、相模湾を望む自然豊かな風景。
自然の中に佇む「Stone Age Café」への入り口。甘橘山の実りが迎えてくれます。

🌞 冬至光遥拝の会 ― 光のはじまりを迎える

冬至の日には、太陽の再生を祈る「冬至光遥拝の会」が開催されます。
2025年は12月22日(月)6:30〜9:00。
相模湾の水平線から昇る光が、
長い回廊の奥までまっすぐに差し込みます。

その光が建築の軸と重なる、
まさに「光のはじまり」を体感できる貴重なひとときでしょう。

これから訪れる方には、
時間をたっぷりととって、心ゆくまで過ごしてほしい。
そう願わずにいられません。

江之浦測候所のギャラリー棟に続くガラス回廊。光と影が美しく交差する空間。
光と影の境界を歩くガラス回廊。自然と建築が一体となる設計です。

「冬至は、一年の終点であり、また起点である。」
杉本氏の言葉が、心に深く響きます。


☕️ 石と光に包まれる「Stone Age Café」

江之浦測候所の敷地内にある「Stone Age Café」は、
採掘された自然石を積み上げてつくられた屋外カフェ。

カウンターやテーブルには、加工を最小限にとどめた石が並び、
風と光が自由に通り抜けていきます。
屋根には古びた鉄板、床には石張りの日時計。
時間の移ろいを、目と身体で感じる静かな空間です。

カフェでは、敷地内「甘橘山」で育てられた無農薬の柑橘を使った
フレッシュジュースや、季節のスイーツを味わえます。

この日も天候に恵まれ、空と海とみかん畑に包まれながら、
カフェのテラスで穏やかなひとときを過ごしました。
眼下に広がる相模湾を眺めていると、
自然と涙がこぼれそうになるほどの、満ち足りた時間。

江之浦測候所は“観る”場所であると同時に、
“生きる喜びを思い出す”場所でもあります。
どうか、訪れるときは時間をたっぷりととって、
光と風とともに、心ゆくまでゆっくりと過ごしてみてください。🌿

江之浦測候所「Stone Age Café」で提供される柑橘ティー。海を見下ろしながら味わう至福の一杯。
海を眺めながらいただく柑橘ティー。自然とひとつになるような、静かな幸福が広がります。

📍江之浦測候所について

所在地:神奈川県小田原市江之浦362番地1
開館時間:10:00〜16:00(火・水曜休館)
入館料:3,300円(事前予約制)
公式サイト:小田原文化財団 江之浦測候所

相模湾を望む江之浦測候所の光学硝子舞台。太陽光を受けて輝くガラスの床が幻想的。
光と海とが交わる「光学硝子舞台」。時間の流れを静かに刻む場所です。

☀️ おわりに ― 光と静けさの記憶

海を眺め、風に触れ、光を浴びる。
そのすべてが心の奥でひとつに重なり、
「生きていること」への感謝が自然と湧きあがります。

江之浦測候所で過ごした一日は、
まるで心が洗われるような、静かな幸福に満ちていました。
お天気の良い日に、またあの光の道を歩きたい――
そう思わせてくれる場所です。

江之浦測候所の茶室「雨聴天」外観。杉本博司氏が構想した、利休の精神を現代に伝える建築。
茶室「雨聴天」。利休が設えた待庵を本歌とし、静けさの中に侘びの美が息づきます。

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